教育体制
業務の進め方 <弁理士>
先輩弁理士と、一緒に仕事に取り組みながら、オンザジョブトレーニングで、業務を習得していただきます。先輩弁理士が業務の指導を行う際には、具体的な方法、手順を伝えるだけでなく、その業務の意義、背景を伝えることを意識し、指導を受けられる方が、体系的に理解できるように努めています。
担当していただく業務について、先輩弁理士と方針等の打ち合わせを行い、その方針に沿って書類の作成を進めていただきます。作成した書類については先輩弁理士のチェックを受け、チェックの結果に沿って修正をしていただき、どのように文章を記載すればよいのかを学習していただきます。
出願の際には、クレーム作成と明細書作成を分業することなく、その両方を担当していただいています。さらに、国内出願だけでなく外国出願も担当していただいています。例えば、国内出願の明細書作成だけを担当する、といったように、1つの種類の業務だけを専任で担当していただく方が、業務の効率は良くなります。ただ、そのような業務の割り振り方をすると、業務を深く理解することができなくなります。出願も中間対応もどちらも対応していただくことで、業務をより深く理解することができ、実力が身につくと考えています。
入所当初は、主に、中間対応について担当していただきます。中間対応を通して、新規性・進歩性とはどういうものか、特許明細書に求められる記載の仕方とはどういうものか、を学んでいただきます。その後、特許についての思考方法に慣れてきた段階で、明細書の作成に取り組んでいただきます。その後は、明細書作成と中間対応の両方を継続して担当していただくことになります。
ひとりでも適切に仕事を進めていける実力が身につくまでは、先輩弁理士の指導・チェックを受けながら仕事を進めていただくことになります。入所後、数年間(早い人で2~3年)は、先輩弁理士の指導・チェックを受けながら仕事を進めていただくことが多いです。
定期的な勉強会
当事務所では、弁理士の皆さんで、週1回、約1~2時間の勉強会を実施しています。
毎週、特許庁の審査基準について、読みあわせを行います。毎回、持ち回りで担当者を決め、担当者が中心となり審査基準の内容を事前に読み込んで、他の人に解説をしていただきます。特許庁の審査基準は、出願業務をする人にとって教科書となるものです。特許庁の審査基準を繰り返し、読み込んでいくことで、業務への理解を深めることができます。
勉強会の終了後には、その回の担当者が、勉強会で学習したこと、議論したことをまとめ、まとめた内容を他の人にも回覧しています。
また、審査基準の読みあわせだけでなく、請求項作成についての検討会を2週間に1回、行っています。毎回異なる発明品をテーマに設定し、次回までに、その発明品についての請求項を各自で作成します。検討会では、他の人が作成した請求項を確認しながら、それらが適切なものであるかの議論を行っています。